小さな引っ越し
中学生になると私は自分だけの部屋欲しくなり、離れの父の趣味の物が置いてある部屋を勝手に片づけ自分の物を運び込みます。
勝手にやったのに怒られることはなく、逆に兄が毒親の近くに移動していました。
元々仕事の関係上子機が置いてあったのでそれでご飯の時間になると呼ばれるようになりました。
しかしこの子機が曲者で、昔の数字の部分に指を入れて回す黒電話も繋がっていたため、彼氏との電話を盗み聞きされていました。
もう一つ面倒だったのがストーブに灯油を入れ、チャッカマンで火をつけなければなりませんでした。
ご飯に呼ばれたときにストーブをつけ、ごはんを食べ終わり、部屋に戻った時にきちんと蓋が閉まっていなくボヤをおこしてしまいました。
部屋に入って電気をつけても暗いままで「電球が切れたのか」と思っていたら、ぼやですすがいっぱいになりそれが暗かった原因でした。
父のマッサージチェアが燃えていたのでとりあえずそこだけ火を消し、あとはすすを窓を全部開け外に出し、明るくなってから天井のすすをキレイにしました。
私の掃除がうまくいったのかどうかは分りませんが、きれいな大仏の模様が出来上がっていました。「ある意味天才」などと思いそのままにしちゃいました。