離婚
引っ越した先の家は2階建ての貸家だった。
3DKの風呂・トイレ別・駐車場1台無料の家賃は5万だった。
娘と暮らすには十分すぎるほどの広さだった。
家があってもお金がなければ生活はできない。
元々キャバクラで働いていた事があり、また夜の世界に戻った。
託児所の制限があり毎日働きたくても働けないため、実家で月に1週間ほど預かってもらっていた。
私には厳しかった母親が孫にはとてもやさしくおもちゃも買い面倒を見てくれた。
その間に私は毎日仕事をすることができた。
しかしなぜか元夫は、私が働いている店を見つけ出し誕生日には店にケーキを送ってきた。
怖くてどうしようもなかったが、ボーイさんが守ってくれていたことが救いだった。
店がバレてしまったがボーイさんのおかげで同じ店で働ていくことが出来た。
お店の女の子たちとも仲良くなり、仕事が終わってから遊びに行くことや飲みに行くようにもなった。
中々離婚届を出すのにもう一度元夫に合うことが怖くてできないでいたが、
ボーイさんが「離婚しちゃえ」と言ったことから決心がつき離婚届を書いた。
しかし合う事には抵抗があり、犯罪だとわかっていたが元夫の書く欄に私が勝手に書き離婚届をだした。
文書偽造の犯罪なのはわかっていたが、もしまたDVを受けるくらいなら犯罪者になってもよかった。
無事に離婚届が受理され赤の他人に慣れた。